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旅するイラストレーター こまつきょうこの日常図鑑

山形県の田んぼ・海・山の側で育ったイラストレーター。翻訳・通訳業(日英)も。 U.S.A.、スウェーデン、オーストラリアの3大陸在住経験有り。玄米好き。

新しいはじまりが見える頃

去年、瀬戸内に浮かぶある島で、美術館のスタッフをしていた頃のお話です。

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(mixiの日記より 2011年10月21日05:53アップ)
”神さまの「がんばれよっ」”


昨日、仕事中ちょっとしたダメージを気持ちに受けて 笑顔がしんどくなってた頃、 やたらとお客様の数が増えてきた。

そのぶん、質問されたり、話しかけられたりする部分も多くなってくるから 必死に元気なフリはしていたのだけれども、 その時の表情は、「笑顔を作るのに必死」のようになっていたと思う。

その時、上品な笑顔の50代くらいの女性が話しかけてきた。
柔らかい笑顔に、こちらまでホッとさせられるようだった。
と、思うと、今度は愛想のいいおじちゃんが関西弁で話しかけてきた。
その女性の旦那さんみたいで、
奥さんをネタ(笑)にしながら愛のこもった冗談言って、
ついつい、笑顔にさせてもらった。

帰り際にまた話しかけてきてくれて、
おじちゃんが調子いい感じで、
「美人な(ここ強調!笑)お姉さん、またな~。ありがとう。」
と去っていった。


しんどくなって、ついつい凹みそうになっていたのに、
神様が、
「このくらいで落ち込んでどうすんだ!
 頭を切り替えて、ちょっとだけ反省しつつ、がんばれよ!!」と
この二人に会わせてくれたんだと思う。

そこからわたしは気持ちもすっかり立て直せた。

なんて素敵な計らいしてくれたんだろ。
やっぱり神さまだな、ちゃんと見ていてくれてる。



こういう感謝もちゃんと伝えてこようと思います。
来月、旧暦の神在月には、島根を旅する予定なので!


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この頃、あと一ヶ月ほどでこの島を去ると決まっていた時期。
島での仕事は有期の契約で、更新希望の人はもう一度面接を受けることになっていた。残ることを希望する同僚も、わたしのように去ることを決めた同僚もいた。

残るかどうかで悩んだ時期もあった。
そして、ほぼ自分の気持ちが固まりかけた頃、先の日記のようなお客さまとの出会いが増えたのだった。まるで、「一段、クリアーしましたね!」と空からの声のように、そして、卒業のタイミングを知らせるように。

そして、また別の大きな出会いが、わたしの進む方向を指し示してくれたのですが、このお話はまた別の機会に^^

実は、この島へはオーストラリアから帰国してすぐ向かいました。
3月の寒くて薄暗い季節だったのもあり、ひどい逆ホームシックにかかっていました。ホームである日本に帰ってきたのに、周りの全てに違和感を感じて、毎日がしんどいものになっていました。
これを乗り切って、”卒業”のタイミングを迎えたのでうれしかったことを覚えています。


翌月、島根で神様たちにお礼を伝え、この日記から一ヶ月と2日後、酒田に戻りました。

美術が好きな人には名の知れた場所を離れたことに、もったいない、どうして?と言われることもありました。でも、わたしには「その時期が来たから」との理由が、うまく言葉で言えなかったのです。
by komatsukyoko | 2012-12-11 21:14

by 旅するイラストレーター こまつきょうこ
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