いつものことを、ていねいに。〜ドキュメンタリー映画『天のしずく』〜
2013年 01月 14日
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自分の子どもを慈しむように、
お鍋の野菜をかき混ぜて…
料理教室の中、辰巳芳子さんは生徒さ
んたちにこう語る。
野菜がこうしてほしいという声を聞いてあげて、と。
映画の中の辰巳さんが料理する姿を見ていると、台所はいのちといのちをつなぐ場所なのだと実感。海や山、田畑で採れる大地の恵みを料理し、その食事をいただくことで、わたしたちがいのちを生かす。野菜や肉や乳製品、海のもの、山のもの。全てが自然の恵みとそれを支える人たちの手によってもたらされる。(映画の中には、農漁家の人たちも登場する。この人たちも第二の主役!)
三度の食事をいただくことは、日常のあたりまえになっている。目の前の器に盛られたお料理をいただくことは、いろんな人たちの時間(=いのち)、植物や動物のいのちを一緒にいただくということ。いのちをいただいて、生かされている。それを忘れがちだった。
料理を作る時も、ていねいに。食事をいただくときも、ありがとう、と噛みしめて。
もう一度、「いただきます」に心を込めること、思い出そう。毎日のあたりまえに、ていねいに向き合おう。そう素直に思える映画でした。
おまけ。
特別好きだったシーンがありました!
しいたけの菌が植えられたほだ木を、生産者の人たちが棒でたたいていくところ。振動で発生を促すためだそう。ゴンゴン、と叩かれてるほだ木は、まるで「起きろ〜」と目覚ましを鳴らされてるよう。後に、ぴょこぴょこと、丸い傘を成長させたしいたけたちの姿がかわいらしいことといったらない!わたしもきのこの目覚ましやってみたい!そして、しいたけの育つほだ木に囲まれたい…。きのこの姿がかわいかった…。
辰巳芳子さんと映画について詳細はこちらから↓
ドキュメンタリー映画「天のしずく」公式サイト
鶴岡まちなかキネマ