闇と光と

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それは、どうにも行かなくなった状況を、
絶望という言葉でつづった文章だった。

普段のその人は、そこから受ける印象とは真逆で笑顔の印象しかない。

それでも、その書かれた文字の隙き間から、
どうしても溢れていたのだ。
生きている間に起きる、とてつもなくどうしようもないことや、
あがく気力さえ奪われてしまうような出来事が、存在していることが。
それを知っているその人(とても賢い人なのだ)でさえ、
そのぬかるみに足をとられてしまった。

途方もない行く道を前にして動けずにいる
というようなその内容に、
逆にわたしは生かされた気がした。

…ああ、あの人でもこんなふうに打ちのめされることがあるんだ、
闇に足を引きずり込まれて力尽きるのは自分だけではないんだ、

と自分の弱い部分へ光を当てることが出来たような気持ちになったのだ。
見たくなかった弱い部分を、認めていいのだと言われた気さえした。

きっと、なんだけど。
何かしらものを作る人には珍しくないのかもしれない。
物事には、どこかの時点で必ず一人で対峙しなければいけないことを知っているということが。
孤独の中にしかない答えが時々どうしても存在するのだ。
(上に書いた人も、いつも何か生み出している。)

暗さを見ない人間の、底の浅い目には何も魅力を感じない。
人生の暗さに向かい合う、孤独な勇気を持ったその人を、わたしは好きだ。










イラストレーター こまつきょうこ HP 
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