「あの時ああすれば」って後悔したなら 〜ひいばあちゃんと苺2


ここからの続きです。
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わたしは、病室には入れずにいた。
何でもできたのに支えてもらっている姿、
少し弱々しくなった笑顔に戸惑った。
消毒薬のような匂い、薬の匂いも不安にさせた。
そして、天井にある無数の白い光の玉。
蛍光灯の形でもなく、球体がいくつも
並んでいたのだ。
怖い、って思ってしまって部屋に入れず
ひいばあちゃんの近くには行けなかった。
それでも、時々こっちを見て
笑いかけてくれた。
母にも来るように言われた気もしたが、
どうしても行けなかった。



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ひいばあちゃんは、いちごが好きなわたしに
他の人からもらったお見舞いのいちごを
とっておいてくれた。
食べるか聞かれたのだけど、いらない、と言った。
光のようなものがぼんやりと薄く
いちごにかぶさっていて、
別の世界の食べ物だと思った。
天井の光と似ていて、誰か知らない人たちが
たくさん触ったような気がした。
その反応を気づかれたのか、
「汚くないよ」とも言われた。
そう、包みが開いてないのは分かったんだけど…

それに、他の人がひいばあちゃんに
持って来てくれたのに、わたしが
もらってはだめだとなぜか律儀なことも思った。
いらない、って言って
ちょっと悲しそうな顔をしたひいばあちゃんを思い出す。
近くに来て欲しそうだった顔も。

あの時、行っていれば。
あの時、ありがとう、って受け取っていれば。

そう思って悲しくもなるのだけれど、
わたしのことをいつも気にかけてくれて
かわいがってくれた存在があったことは、
ずっとわたしを支えて来てくれた。
いたずらもあんまり度が過ぎると
怒られたこともあったけど(笑)
与えられるだけ周りに与え続けて
笑顔のまま去って行った。

見知らぬものが視界に入っても(汗)
次はもう少し勇気を出そう…。
(大きくなってからは、見ることないけど。
なんだったんだろ、あれは…)

後悔しないように、生きたい。
それは誰しもそう思うだろう。
後になって振り返る余裕が出た時、
もしかしたら「あの時ああすれば」
なんて思いも生まれるかもしれない。
でも、そのときは、
それが精一杯で出した答えなのだから、
もうそれ以上、自分のこと責めないで。

過去には戻れない。
それなら。
ここから何ができるか、
それを考えて動いて行けばいい。

そういうことだよね。












今でもいちごは好きです!
いちご大福、最高。











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